ご挨拶

 このたび、第6回 I-HDF研究会を令和4年12月11日(日)、ソラシティカンファレンスセンター(東京・お茶の水)において開催することとなりました。
 I-HDFは2012年に診療報酬に認可以来、受療患者は飛躍的に増加し,2020年末にはおよそ45,000人に及ぶ患者数となり、これは全透析患者の13%を占めることになります。前希釈法の約半分の患者数にも相当し、既に決してマイナーなカテゴリではないと考えられます。前希釈法、後希釈法とも毎年増加していますが、なかでもI-HDFは増加率が最も高く、高齢者にも広く行われ注目度の高い治療モードとなっています。
 このようなI-HDFの魅力はどこにあるのでしょうか。濾過治療において蛋白質を含む血液から除水と濾過を行うことは、血圧低下と濾過膜のファウリングの発生は必然的現象で避けることはできません。これらの血液透析患者にとって運命的に不可避な反応に少しでも工夫を加えたいという意欲がI-HDFには通底しています。今大会の標語である「Think Dialysis Diversity」は患者さんの多様化の意味もありますが、透析治療にもそれに応じた多様性が求められ、I-HDFはその特別な一翼を占めることを意図しています。
 I-HDFはまだ正しく認知されていないところもあります。I-HDFとして区別する価値観があって(区別する研究会があって)はじめてそこに存在し、血液透析とは区別できる価値を認識できます。従来の均等除水透析で見過ごされていた体液量変化の多様性やファウリング対策を考える場がI-HDFです。このようなI-HDFの魅力を多くの有志に伝え、参加したいと思っていただける会になるよう努力する所存です。

令和4年5月吉日
第6回 I-HDF研究会
  大会長 甲田 豊
医療法人社団 甲田内科クリニック

タイトルとURLをコピーしました